伝統工芸からサッカー界へ。中川政七の「学びの型」で、クラブと選手はどう変われるか
https://bnl.media/2019/03/naraclub-nakagawa.html

TEXT BY ATSUO SUZUKI
PHOTOGRAPH BY KUNIHIRO FUKUMORI

中川政七商店の会長で、新たに奈良クラブの代表取締役社長に就任した中川政七さんに、分野を超えて通じる普遍的で効率的な学び方「学びの型」をテーマにお話を伺いました。

人生を十分に楽しむには、いくつになっても学び続けることは不可欠であり、新しいことを学び始めるのに、世の中の一流の人がどのようなやり方をしているのかは、長い間、大きな関心事のひとつでした。また、息子が生まれたことで、彼が今後どのようにして新しいことを身につけていくのか、彼が困難にぶつかったとき、どのようなかたちで手を差し伸べればいいのかということも、よく考えるようになりました。

結論から言って、中川さんが「学びの型」と呼ぶ学習方法を、ぼくは以前から無意識的に重んじていたのだなと感じました。すぐに連想したのは、大学受験を控えた18歳のときのことです。そのころのぼくは、いわゆる勉強に対して、あまり熱心とはいえないタイプだったのですが、なぜか参考書を読むのは大好きで、学校の帰りに本屋に寄って、毎日たくさんの参考書を立ち読みしていました。実際に学ぶことよりも、そうやっていくつもの参考書を読み比べることで、どうやったら効率よく学べるかを考えるほうが楽しかったのです。

一方で、「自分と同じ仕事に就いている人のトップはだれか」とか、「その人と自分の差はなにか」といったことには、あまり想像をめぐらせたことがないなとも感じました。自分のことが好きすぎるからか、あるいは、現実を直視したくない気持ちが強いからか、人生のどんな場面においても、基準は自分の外側ではなく、内側にあった気がします。また、ごくまれにロールモデルを置く際にも、多くの場合、それは他ジャンルの人であったと思います。そのことが、ライターとしてのぼくの進化をいびつなものにしたところはあったのかもしれません。その是非はまだよくわからないので、引き続き考えていこうと思います。

ともあれ、かつて新聞記者として取材させていただいていたサッカーの世界に、当時とはまた違ったかたちでかかわれることは、うれしいかぎりです。奈良クラブのアプローチには心底共感しているので、長い目で見て応援していこうと思います。

ちなみに、記事の中で中川さんがいくつか紹介してくれている学習学の最新の知見は、『Learn Better ― 頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ』という本に載っています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です